ブログ!七転び八起き

出版編集者→ITスタートアップ起業→事業開発コンサルをやっている太田祥平のブログです。

マイナンバーカードは役所に行けない忙しい人こそ使いたい!でも役所に問題あり

2017年10月現在の普及率が10%弱(1250万枚)と普及が進まないマイナンバーカード。ついに「実用的な」用途が登場します。

www.nikkei.com

利用者はいったん自治体の窓口で転入届を提出し、スマホで本人認証すれば、民間のアプリを通じて電気やガス事業者への住所変更も一度にできる。

ということで、引っ越し手続きを省力化できるようです。

マイナンバーカード活用はメリット大!

役所・水道・電気・ガス・電話会社・インターネットプロバイダーだけでなく、職場(学校)・通販・郵便・宅配便・銀行・証券・クレカ・病院など住所変更手続きは膨大。

これらみんな対応して欲しいところです。役所へ出向けない&いろいろな手続きを行えないという忙しい人の救世主になるのですから。

事業会社としても、住所変更手続きを個別に受けて、変更データの正誤確認→情報変更となるよりも、転居情報をそのまま流し込む方が手戻りリスクは避けられます。

メリットは、各種サービス提供側と利用側双方に大きそう。

マイナンバーカードの一番の問題は用途の提供が進まなかった点

実は私も、マイナンバーカードを用いた公共サービスが受けられるというマイナポータルに登録しています。

このマイナポータルの利用には下記2点が必要です。

  1. マイナンバーカード
  2. カードリーダー

ですが、マイナポータルの利用にはJavaのインストールと設定が必要。ハードルが高いのです。さらにJava周り以外でも、設定に随分手間がかかります。その割には、マイナポータルは実用的な用途がありませんでした。

それが、いよいよ具体的な用途が登場したわけです。引っ越し時だけですが手続きの手間が減るのは大助かり。

「窓口での手続きが必要」とはどういうこと!?

ただ、前掲記事でサラリと触れられている「いったん自治体の窓口で転入届を提出」という部分が致命的。結局、転入届のために窓口へ出向く必要があるのです。

マイナンバーカードが普及しない理由の一つが

  • 平日日中に役所へ出向いてカードの受け取りが必要

という点。「平日日中にカードを受け取りに窓口へ来い」ということのハードルの高さが問題なのです。

マイナンバーカードの用途となる引越し時も窓口へ結局出向くことを求めるとは…。マイナンバーに携わる皆さんは「平日日中に役所へ来いや問題」に気づいてないのでしょうか?

マイナンバーカード+ネット手続きですべて済ませ欲しい!

いちユーザーとして思うのは…

  1. ネットでのマイナンバーカード申し込み
  2. 本人限定受取郵便等でのマイナンバーカード受け取り
  3. カードリーダーの代わりにスマホFeliCaマイナンバーカード読み取り
  4. マイナンバーカードを用いたネット手続きで転入&転出届け自体も完結
  5. 更に、国政選挙も地方選挙もネット投票を実現

という感じで「ムダをトコトン省いて欲しい!」ということ。

1と2は、今どきのクレジットカード会社の多くが既にやっています。難しい話ではないような気がするのですが…。

これらが実現すれば、公務員の皆さんの事務作業軽減=コスト削減にもなりますよね?

マイナンバーカードは動作環境問題もあるが今後に期待

ちなみに、マイナンバーカードとカードリーダーを用意しても、macからだと確定申告をネットでできるeTaxがうまく動作しません。マイナポータルが求めるJavaのバージョン(Java8)とeTaxが求めるバージョン(Java9)の違いに原因がありそう…。

この点は至急対応してもらいたいです。

用途の拡大と動作問題が解決されたあかつきには…

  1. 私たちの「平日日中に役所へ出向く」ムダの削減
  2. 私たちの「役所や企業の手続きで何度も住所を書かされる」ムダの削減
  3. 役所の混雑緩和
  4. 企業の負担軽減

というよりよい未来が待っているのですから。