【小売】iMacPro終売とジャパネットたかた売上増からわかる商材を絞り込む重要性
iMac Proが終売との報道が話題です。これ、学びが多いニュース。
この施策。売り手・買い手ともにメリットがあります。
- 売り手:SKU減&在庫減でコストもリスクも減
- 買い手:モデルラインが絞り込まれることで「自分にあった商品を選びやすい」という購入体験の向上
2つの例で考えてみましょう。
スティーブ・ジョブズの場合
実は、Apple創業者スティーブ・ジョブズがAppleに復帰してまず行ったのがモデルラインの整理でした。
ジョブズ氏は、Appleのモデルラインの70%を整理して、それまでの30%に絞り込むという施策を実行。それは、「モデルが多すぎる」ことで顧客が混乱をきたしているという分析によるものでした。
スティーブ・ジョブズは下記4つのカテゴリに整理したわけです。
●エントリー
①「ノート」iBook
②「デスクトップ」iMac
●プロ
③「ノート」PowerBook
④「デスクトップ」Power Mac
ところがです。ジョブズ亡き後どうなったかというと…
●Macのラインナップ
MacBook Air
MacBook Pro
iMac
iMac Pro
Mac Pro
Mac mini
「商材を増やせば売上増えるんじゃね?」というのは多くの企業がやりがちな手段。ですが、
- 企業側:SKU増&在庫増でコストもリスクも増
- 消費者:「どれを選べばいいのかまるでわからない」という購入体験の悪化
双方にとって悪影響があります。
ジャパネットたかたの場合
2016年、ジャパネットたかたも取り扱い商材を9割削減しました。
- 従来:8500種
- 削減後:600種
ジャパネットたかたはもともと「高田社長が一押しする商品のセレクトショップ」といいう特長がありました。その特長をさらに研ぎ澄ませた施策だったわけです。
では、2016年に商材を絞り込んで業績がどうなったかというと…
2016年:1783億円
2020年:2076億円
商材を絞り込んだ以降、順調に売上を伸ばし続けています。
今日の法則
- 商材を増やし続けると売り手・買い手ともにデメリットが増加
- 本当にオススメの商材・売れる商材に絞り込む!
高田社長と同じく、「とことん絞り込んだオススメの商材がなぜ良いのか」を訴求し続けることが大切といえそうです。